なりきる すてる ととのえる


釈 徹宗さんの本のタイトルです。
『なりきる すてる ととのえる』
内容はというと、維摩経っていう仏教の教えのダイジェスト版みたいな感じです。
ダイジェストといって侮るなかれ。
初めて維摩経って知った人でも十分に理解できますし、日頃から瞑想している人にもきっと役立ちます。

 

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寝て、食べて、笑ってたらそれでいい

『寝て、食べて、笑ってたらそれでいい』なんて、本書のなかには書いてありません(笑)。
これは、ぼくが勝手に言ってることで、人生ってつまるところ、寝て、食べて、笑ってたらいいんじゃないかと思ってます。

すべての宗教経典は、自らの、”生の営み”とシンクロすることで、深い味わいがじわじわとにじみ出てきます。

なりきる すてる ととのえる  釈 徹宗 著

ぼくの生の営みによると、『寝て、食べて、笑ってたらそれでいい』っていうのがとっても深く響くわけです。
以前は、人として生まれた以上、何かを成し遂げてやらねばならん!と肩で風をきるように生きていました。だけど、それが自分を苦しめていたんです。
寝て、食べて、笑ってられるだけの生活を送れるの?っていう”心配”が頭をもたげるんですけど、きょうび、こだわりを持たなければできます。

「なぜ大乗仏教は『空』という理念に行き着いたのか」と考えることです。そしてその答えのひとつが、「こだわりは、苦しみ・悩みを生み出すから」というものなのです。

なりきる すてる ととのえる  釈 徹宗 著

この”心配”って、自分のなかにある既成の枠組みなんです。
枠にはまってるのって、楽ですよね。
でも、その枠をとっぱらって、もう一度見直してみたら、もっと、うれしい日を送れるんじゃないでしょうか。

『寝て、食べて、笑ってたらそれでいい』っていうのもぼくが作った枠なわけですから、これはこれで囚われたら苦しみ・悩みを生み出すともいえます。

維摩経は維摩居士のお話です。
維摩居士は、出家して修行に励んでいる人たちの枠をぶち壊していきます。
「自分で枠を作ってない?だから、苦しいんだよ、悩むんだよ」って言っているようです。

 

二項対立

人の頭って、二項対立で考えるのがとても得意です。
どちらが白でどちらが黒なのか?
なぜかというと、楽チンだからです。
白黒はっきりしてたら、考えなくていいですもん。
これが二項対立の罠になります。

大学時代、ある教授が仰っていました。
「学問て白黒つけるのが得意だけど、社会にでると、大概のことはグレーなんだ。」

白黒はっきりしてたら、誰も悩まないわけです。
でも、本当はグレーだから、白も黒も正しいし、間違っている。

グレーなのに自分が正しいように思い込んでしまってると、二項対立の罠にはまってるんです。

つねに自分で構築してしまう二項対立構造を点検して、これを“解体 ─ 再構築”することを繰り返すんです。それが「空の実践」だと言ってもいいんじゃないかと思うのです。

なりきる すてる ととのえる  釈 徹宗 著

だから、般若心経でも、ない、ない、ないって否定してるんですね。

 

「ととのう」ということ

ぼくの最近のテーマは、「ととのう」「うれしい日」です。
両方とも、パクリですけど(笑)。
「ととのう」っていうのは、ピタゴラスイーツさんから、「うれしい日」っていうのは、えひめのあるうれしい日から持ってきました。
この本にも書いてありました。

快にも不快にも、楽にも苦にも支配されないように、つねに「なりきる」「すて続ける」ことで心身を調えるのです。(・・・)できる限りのものを「すてていこうという姿勢」をもてば、日常がきっと変わります。「とらわれ」から「ととのう」ことへの転換が始まります。

なりきる すてる ととのえる  釈 徹宗 著

水は入れる容器の形に「なりきる」ことで容器を壊しません。
だけど、氷になると容器に入らなかったり、容器を壊してしまいます。
枠を壊していいじゃないかとなりそうですが、自由じゃないんです。
壊してしまっているだけで、自ら解体しているわけではないです。

なりきった状態で凍ってしまったら、枠にはまってしまったことになります。
だから、なりきって、すて続ける。
枠にとらわれることなく、すて続けることで、ととのっていく。
ぼくは瞑想を通じて、こんな実践をしているんだなと再確認できました。

 

まとめ

仏教経典というと、なんだか、ありがたいことが書かれていそうだけど、絵に描いた餅じゃないの?って思う人もいるでしょう。だけど、2500年前から続く生の営みのなかで生まれた実践書だと捉えてみたら、きっと、なにかヒントが見つかるはず。

 

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2017-01-25 | Posted in No Comments » 

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